デカールを作ろう!特集

 

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こからは白との戦いで、ちょっと分岐します。(^_^;)

4.完成したデータの「下地白」用のデータを作成する。

①白い車に貼るシールを作る

②白以外(特に濃い色)の車に貼るシールを作る

 

ここで大きく道が分かれます。

結論からいうと「白い車に貼るデカールは簡単にできる」という事です。

何故か?これまた結論をいうと「白い車用デカールの白部分は、

存在せず(作成せず)に貼るから。白部分は透明で、白は車体の

色を使うから」という事につきます。

 

 

 ↑例:ラッキーストライク・ロゴは透明です。ボディ色で白く見せます。

 

では、白以外に貼るデカールを作るにはどうするの?という事になります。

これは、重ね印刷をする事で実現されます。

 

MDプリンタでは「白」は特別扱いされます。

その前に・・・・

 

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★MDプリンターって?
  デカール印刷は、アルプス電気のMDプリンターが最適です。
  大体皆さん、みんなこのシリーズで作ってます。
  つまりは、購入する必要があるわけですが、ヤフオクなどで
  GETする方法もあります。
  新品は店頭販売はもうしておらず、オンライン販売のみです。
  http://www.alps.co.jp/brand/printer/

  はっきりいって、デカール作成以外では、遅いうるさいでいい事など
  一つも無い(おっと綺麗があったか)そういうプリンターです。

  
  MDって?マイクロドライ方式というらしく、平たく言うとテプラのような、

いろんな色のカセットがあって、何層も重ねるとフルカラーになるといった

類のものです。 (だから、カセットは、テプラのにそっくり)
  これが、4本内蔵されていて、RGB調合するわけです。

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戻りまして、MDプリンターでは画像データで白い部分は「透明」と見なされ

印刷しません。それは当然といえば当然ですよね。

余白一面に白を印刷されても困りますから。

白を作る手順として、「下地白印刷」で「白地」を作ってから

「カラーデータ」を重ねて印刷します。

 

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★ホワイトアンダーコートとは?
  白で下塗りするって事です。
  デカール用紙は透明なので、ここに赤、黄色を印刷すると綺麗に見える

のですが、貼ってみるとあらら?半透明?なのです。

  つまり、下地が白なら問題ないのですが、濃い色だと例えば黒だと
  まったく、模様が見えなくなります。
  
  そこで「画像の形の白だけ」という印刷を一回します。

(そういうモードがある)
  そこで、紙を絶対にずらさないようにして、その上からカラー印刷するのです。
  下地と、印刷面のあいだに白が入るので今度は色が綺麗に発色します。

  重ね印刷は、MDプリナターの機能の中にあるのでそう難しい事では

ありません。

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「下地白」には、2つの意味があります。

 

①カラーの下地として発色させる為。

 →これをしないと濃い色では使い物になりません。

  例えば”赤”ですとクリヤー赤みたいと思って下さい。

  黒にクリヤー赤塗っても全く見えませんよね。

  白を塗ってからクリヤー赤を、塗ったと思うと判りやすいです。

 

②そのまま白をむき出させて、白として使用する為。

 

ここまでで、白を印刷するには、「下地印刷」が必要だという事が判りました。

という事は、「下地印刷」を行う「下地印刷用データ」が必要な事が判ります。

 

では、下地データを作りましょう。

この作業は、一連の作業の中で一番苦しく、やりたくない作業の

筆頭に上がる物です。

 

何故か?作るのが大変だからです。

どう大変か?「カラーデータとぴったり重なるように下地データを

作らなければならない」という要件を満たす為です。

ずれると、一方では白がはみ出して、一方では下地がないという

状態に陥ります。こうなるともう使用できません。

 

①下絵作り

 基本はカラーデータの下地が必要と思われる画像を塗りつぶした

 物を作ります。この時”黒”のデータは下地不要です。

 他も”濃い色”は下地無しでも結構いけます。

 

 ←カラーデータ

 

 

 ←下地印刷用データイメージ

 

★ベガボンブのイメージ。濃いボディ色で使用する為、

 白下地を作成しています。下地印刷データは外周が2ピクセル小さい。

 

②塗り潰した後

 このままでは、間違いなく白がはみ出します。

 重ね印刷はプリンタのメカまかせだからです。

 当然うまく行く時もあります。が数回に1回しかうまく行かないと

 思って良いでしょう。

 ではどうすれば成功確率を上げられるのか?

答えは「下絵を”ほんの少し”小さくする」事で確率を上げられます。

実はこれ、プラモデルのデカールもこうなっています。

(下地が小さく書いてある)これを見て気が付きました。

 

しかし、言うは簡単やるのは至難のわざです。

方法は2つあります。

 

①カラーデータを太らせて下地より大きくする

②下地データをやせさせてカラーデータより小さくする

 

どちらも、フォトショップの機能の「境界線を書く」を使用します

(これは研究して下さい。詳細はさけます)

 

 

 

 

5.印刷する

(1)アルプス電気のマイクロドライ・プリンタを使用する
 
   私は、このプリンタでやっています。
   白が印刷できるのが強味です。
   なかなか有るようで無いのです。白の印刷可能なのが。
   インクジェットでも出来ない事はないようです。(この方法は知りません)

悲しいかな、MDプリンタはお店では売っていません。

アルプス電気のWEB販売のみです。

しかも、インクリボン等のサプライはどんどん終了しつつあります。

どーなっちゃうんだろ・・・・実際

 

(2)WAVEの透明デカールシートを使う

 

WAVEから¥600で3枚入りが販売されています。

似たような商品は沢山ありますが、WAVEが好きです。

理由は下記です。

 

・つや消しで細かい梨地になっている。

  →つるつるよりも、インクの食いつきがいい。

・クリヤーコーティングに結構強い。

 

上からコートしても縮みがあまりない。

クリヤーコートは面倒ですが、やはりやった方がいいです。

HWは小さいので持ち歩きする上に、タイヤが自由なの転がります。

結果ケースに擦れるような事があるのですが、コート無しで擦れると

剥げちゃいます。

 

(3)印刷開始!

 

次にやっと印刷です。

下地印刷がある場合は、まず白下地を印刷します。

これは、とあるお方さんに習ったのですが、「用紙の左隅をとにかく

使う」事が”こつ”のようです。何故に左隅なのか?

 

これは、プリンタの構造にあって、紙の左隅はプリンタのカートリッジの

走り始める位置であるという事です。つまり

「左隅はヘッドの移動距離が最短だから」という事につきます。

なるほどヘッドは、走れば走るほど誤差が大きくなりいい加減に

なってきます。

走行距離を押さえれば、正確に印字できる事になります。

 

という事は?ここで気が付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、

たとえば「A4全面印刷」などは、なかなか困難という事です。

だって、下絵と上絵を正確に(位置ズレ無しで)展開する事は、できなく

ないですが、難しいからです。

 

ですから、デカール印刷は手間の掛かる作業なんです。

 

例を挙げますと、1シートに6台分データを印刷する場合、

3回×6台分=18回 の印刷が必要となります。

 

約8センチ角のデータを、下絵、上絵、銀などと、3回重ね印刷して

やっと1台分。また。座標を変えて約8センチ角のデータを、下絵、上絵、

銀などと、3回重ね印刷…・・

 

これで、大体1時間位でしょうか。

しかし、このプリンタほんと動きが激しいです。

いつかメカトラブル起してぶっ壊れるんでしょうねぇ(^_^;)

 

6.貼り付ける

(1)マークソフターを使う

デカール貼りは、なかなか難しいです。

もちろん簡単な場合もあります。

 

いくつかの「こつ」があります。

 

・断面を台形に切りましょう。

 デカールを切る時にナイフの刃を斜めにして断面が「台形」になる

  ように切ります。

 貼った時に、仕上がりがカッコ良くなります。

・画像ぎりぎりに切り取りましょう。

 余白があるとクリヤコートした時に目立ちます。

 攻めて切りましょう!切り過ぎないように。

・貼り終ったら、マークソフターで角を殺しましょう。

 

 貼っても切った断面がどうにも目立つ?場合があります。

  これを「マークソフタ」で柔らかくして 潰します。 

  私はモデラーズの「マークソフター」を使っています。

 

 原液で使うな!と書いてありますが、あえて原液で使っています。

 マークソフターの威力は下記イメージです。

 

 ①デカールにマークソフターをたっぷり塗る。

 ②約8〜10秒でぐずぐずになります。

     約15秒でばらばらに分解します。

  ★もちろんバラバラにしてはいけませんよ!

 

という事は?下記手順でしっかりと車になじませる事が出来ます。

 

①デカールを貼る

②ちょっと乾いてから、マークソフタを塗る

③曲率に合わせて、溶かす時間を決める

 

 曲率が小さい

  → 3〜5秒でたっぷり水分を含ませた布で軽くたたく。

 

 曲率が大きい

  → 8〜10秒でたっぷり水分を含ませた布で軽くたたく。

 

これで、”なじむ”かつ、しっかり固定されます。

クリヤーコートしても負けて剥がれたりしません。

逆にもう2度と剥がす事はできません。

いわば塗装されたと同じ状態です。

じゃあこの時に、位置がずれたら?もう一巻の終わりです。

大きくずれてしまった場合は、塗装を剥離して塗装からやり直します。




7.その他 塗装について

 

¥700の缶スプレーを最低5種類、それぞれ1/5缶ほど使用します。

つまり塗料原価は、これはレギュラーの大きさで1台当たり¥700

ほどになります。(大型化すると、当然コストアップする)

まあ、もっと安い塗料を使えば良いのでしょうが(^_^;)

 

私は、缶スプレーオンリーで今は塗ってます。

ハンドピースもあるのですが・・・めんどくさくて(@_@;)

 

デカールは、1枚の台紙から6台分位印刷できます

台紙一台あたり¥35で、インクリボン台を考えても¥100はしなそうです。

 

うーん、という事は、私の作り方ではだいたい1台¥800って事かな?

おっと!剥離剤とかも忘れちゃいかん!

 

 

<って補足。スキャナの補足!>

CCさんから目からうろこが落ちる事を教えて頂きました!

大変素晴らしい資料ですので、ご紹介させて頂きます。

CCさんありがとうございました!m(__)m

 

スキャナーですが、撮像(?)素子の違いで平面しかスキャン 4

出来ないのがあります。

 

 CCDはピントの範囲が広く、立体でも綺麗にスキャン出来る

様です。 CISはほとんど平面しか出来ないそうです。

 

 この違いはカタログで確認するのが間違いないですが、

一般的に CCDの方がスキャナー本体が厚いようです。

 最近は薄いCCDもでたようですが。 

 

エプソンはほとんどがCCDです。

 キャノンは安い機種にCISが多いです。(だから薄い) 

もちろんCCDの機種も出てますよ。 

あと、CISは消費電力が少ないのでUSBケーブル1本で

(電源コード無し) 繋げる機種も有る(多い)ようです。

 

く〜そうだったんですか!(@_@;)

私は、ま・さ・し・く、CISを買っちまいました〜

完璧に納得っす!

 

 

 

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