そして戦国時代 吼える4ロータマツダの栄光 常勝プジョーサルテに登場

                   

90年代のルマンカー

時代はメーカー主導の時代になりつつあります。

巨額の資金を投入するメーカーが勝つ。という構図が見えるようになってきました。

戦国時代ともいえる、この90年代は多くのメーカーが優勝しています。

私の大好きなマツダもこの年に優勝を果たしています。テレビ見ながら応援しましたよ〜(^O^)

残念ながらグループCカーはこの年代で姿を消します。

まあ現在のGT1も似たようなものではありますが、復活を願うのは私だけでしょうか?

 

【 1990年大会 】

 

 

Winner! ジャガーXJR12

No3 ニールセン/P.コブ/サラザール(M.ブランドル)

モデル:スターター 1/43 

 

この年のルマンはコースレイアウトが大きく変更になりました。

有名なユーノディエールのストレートがシケイン設置により、随分と短くなりました。

観客たちは落胆し、ドライバー達には好評だったようです。

この改修のため、コース公認から外れ、今年もルマンはノンチャンピオンシップとなりました。

メルセデスは、ルマンがノンチャンピオンシップと決まると、昨年逃したシリーズタイトルに目標を絞りルマンには

現れませんでした。

燃えていたのは日産です。デイトナなどで既に大活躍していたCPシリーズをもって一気に優勝狙いで出場です。

R89C,C90CP,P90CKなど7台を送りこんできました。

しかし、ジャガーも負けていません。シリーズ参戦中のXJR−11に耐久性の不安があるとみるや

XJR−9の改良型のXJR−12を仕立てて登場です。

マツダも忘れてはいけません。イクスをコンサルタントに招くなど体制の充実を図っています。

ロータリー技術の結晶である、R26B4ローター搭載の787で挑みます。

 

予選は圧倒的な早さで日産です。予選用エンジンを使用し1,3,4,5位の上位を独占です。

レースがスタートすると、まずはブランドル組のジャガーが先行します。

しかし、まもなく冷却水漏れで大きく後退、ブラバム組の日産が首位に踊り出ます。

ジャガーも本選では遅れていません。11時間目にはニールセン組のマシンが日産を捕らえトップにたちます。

ブラバム組とて負けてはいません。再びトップを奪い返します。しかし・・・・・

ブラバム組の日産は燃料漏れが発生し、リタイヤしてしまいます。

勝敗は決しました。

 

ニールセン組のジャガーは1,2フニッシュを飾り、ルマン7勝目です。

日産は、星野/長谷見/鈴木組みが5位に入るのが精一杯でした。

マツダはほぼ全滅という厳しい結果となりました。

 

このマシンは、途中でリタイヤしたブランドルが乗り換えています。,

 

上のモデルはスターターです。結構いい値段しますが、出来は許容範囲ぎりぎりでしょうか?(^_^;)

重要なのはこの端境期と思われるマシンを販売してくれている事です。

プロポーション、デカールはなかなかです。あとは仕上げがねぇ。

 

下のモデルはイクソ。

この価格でこの内容はなかなかです。ライト周りがちと寂しい。

優勝者の名前からサラザールが抜かされている・・・・気の毒に。(ーー;)

 

モデル:イクソ 1/43 

 

 

プジョー905(ルマン出場車ではありません)

No44 ロズベルグ/JP・ジャビューユ

 

この年のシリーズからは、プジョーの出現です。

監督は皆さんご存知のジャン・トッド。今のF1フェラーリの監督さんです。

彼らプジョーは、パリダカでその目的を果たしたという事で、いよいよルマンに挑戦です。

まず、彼らは非常に美しいマシン905を完成させます。

デザインは、コルタンツ。

後のトヨタTS020をデザインします。

蛇足ですが、905とTS020はそのラインが微妙に近似しており、同じデザイナーの匂いを感じさせます。

 

モデル:ビテス 1/43

 

 

【 1991年大会 】

 

Winner! マツダ787B

No55 バイドラー/ハーバート/B.ガショー

 

この年から、FISAは車両既定を大きく変更してきました。

フォーミュラー1の3.5リットルエンジンを使用したスプリントレースへの変遷です。

これらのマシンはカテゴリー1を呼ばれましたが、既定が新しいため十分な台数を集められませんでした。

また、耐久性にも問題がありプジョーなどはスタートから全開で走り、完走は考慮しないなどと言っています。

このカテゴリー1は実質勝負外でした。

そうなると、勝負はカテゴリー2です。

これらはいわゆる旧グループCカーですが、燃料制限あり、重量規定厳しいものです。

 

戦いはレースの前から始まっていました。

ロータリー搭載車の最低重量が、カテゴリー2に対して非常に有利な数値を得る事になったのです。

チームマネジャーの眼光が鋭く光ります。「勝負できる」

マツダ最後のロータリー参戦の舞台は整いました。

ライバルは実質的なライバルは連覇を狙うメルセデス。熟成されたC9を持ち込みます。

レースがスタートするとやはり一発の早さがあるカテゴリー1がレースを支配します。

しかし、予想とおり10時間までには皆リタイヤ、後退しています。

実質的なトップは、メルセデスC9がレースをリードします。787Bは付いて行きます。

独特の緊迫感のあるロータリーサウンドがルマンを駆け抜けます。

これを聞けるのも今年が最後なのかもしれません。

ドラマが起こります。C9はエンジントラブルでオーバーヒートしてしまいます。

17時間経過後、C9はついに水蒸気を上げながらピットインします。もはや手の施しようがありませんでした。

 

787Bは胃の痛くなるような最後の1時間を走り抜けロータリの出場が許された最後の年に、初めて優勝を飾りました。

現在まで数多くの日本車がルマンに挑戦していますが優勝できたのは、いまだこの787B一台です

これを棚ぼたの勝利だ、言う人(文献)もいます。しかし、そうでしょうか?

首位がリタイヤした時に2位にいたから優勝できたのです。(レースでは重要な事です)

「もし首位がリタイヤしなかったら・・」と言い出せばルマンの歴史をどれだけ書き直さなくてはならないのでしょう。

 

モデルはカルツォ です。コストパフォーマンスは最高でしょう!

ミニカー収集で何時かは手に入れたかった一品です。

気になるのは、アートカラーも企画されていたのですが、イクソになっても出してくれるのだろうか?

なお、PMAからも発売されます。何時発売になるのやら・・・・

 

モデル:カルツォ 1/43 

 

 

 

 

マツダ787B 

No18 ケネディ/ヨハンソン/MS・サラ

 

私の好きなマツダカラーの787Bです。(^.^)

うーむミニカービレッジ色ですねぇ。

 

ドライバーラインナップから見ても、このマシンも優勝を狙っていたようです。

同じようなカラーリングではアート引越しセンターもマシンもエントリーしていました。

この787Bも好きですが、個人的には757、767も好きです。

何故かというとちょうど富士スピードウェイとかに見に行っていたのですよね〜

生のロータリーサウンドは最高でした・・・・・(うっとり)

私の大好きな寺田陽二郎さん!また走って下さいな。

 

モデルはイクソ。

カルツォ時代の約束を守って発売してくれました。

ありがとう!m(__)m

出来はまずまずです。

PMAの787Bはいったい何時出るのだろうか?

 

モデル:イクソ 1/43

 

 

 

 

プジョー905

No6 ロズベルグ/ダルマス/ラファネル

 

この年から、いよいよサルテサーキットにプジョーの出現です。

この年から、FISAは車両既定を大きく変更してきました。

フォーミュラー1の3.5リットルエンジンを使用したスプリントレースへの変遷です。

基本的に450km弱しか走らない既定のため、耐久性にも問題がありました。

プジョーなどはスタートから全開で走り、完走は考慮しないなどスタート前から公言していました。

本選では予定通り?6時間後には1台もいなくなっていました。

 

レジンキット製作2作目です。出来は・・・うーん・・

まあ、こんなものでしょう。キット自体の出来は良いですよ。

 

モデル:プロバンスムラージュ 1/43

 

 

 

 

1991年 3位 ジャガーXJR12

B.ウォレック/T.ファビ/K.アチソン

 

この年からSWC規定にマシンが変更するように求められていました。

しかし、実際はSWC規定のグループ1は、なんとか十数台は集まった

ものの、「俺たちは完走はムリ!」と言い切っている始末です。

 

実際の優勝争いは、グループ2のザウバーメルセデスとこのジャガーXJR12

で争われると言われていましたが・・・・・・

 

実際は、MAZDA787Bが優勝してしまった訳です。

ジャガーは、レース開始してからすぐに燃費が予想以上に苦しい事が判明し、

戦いきれませんでした。

 

元の車重から100kgも重くされてしまったのでは、やはり厳しい・・・・・。

とはいえ、メルセデスの相次ぐ脱落によって、終わってみれば3位入賞を

果たしていたのでした。

 

モデルはスパーク。

紫を基調にしたシルクカットカラーは大変綺麗です。

塗装は、完璧とは言えません。

 

クリヤコートがつや消しになってしまったりしていますが・・・・

良くまとまっていると思います。

もともとの価格が安いのですから文句は言えません。

昔のスタータと同じかそれ以上ですもの。

 

モデル:スパーク 1/43

 

 

 

【 1992年大会 】

Winner プジョー905 

No1 ウォレック/ダルマス/ブランデル

モデル:イクソ 1/43

 

この年は、出場可能なマシンはSWCのみとなりました。

しかし!結果的にメーカーのそっぽを向かれたこのシリーズは参加台数が極めて少ないという事態になりました。

参加は、プジョー、トヨタ。メルセデス、ジャガーは現れませんでした。

 

予選では、Qタイヤ、Qエンジン!まで準備した905をフランスの英雄アリオーがドライブし、

コースレコードを6秒も縮めてのポールです。

 

レースは雨の中始まりました。

スタートからは、意外にもマツダ(ジャガー?)がしばらくトップを走り続けます。

しかし、徐々にプジョーに抜き去られます。

プジョーは予定通りの展開です。

レインタイヤとのセッティングがイマイチ合わなず、低迷していたトヨタでしたが、雨が上がった明け方から反撃開始です。

スピンで調子の狂ったアリオー組のプジョーを捕らえて2,3位に上がってきました。

しかし、トヨタの反撃もここまで。

レースは終了し、ダルマス組のプジョーが優勝を果たしました。

フランス車の優勝は1980年のロンドー以来でした。

 

実は、トヨタは勝ちたいレースでした。

ここで一緒に走るはずだった、故小川等さんの為にも。

2位の表彰台の関谷選の胸には遺影がしっかりと抱かれていました。
 

3rd プジョー905

No2 バルディ/アリオー/ジャビーユ

モデル:カルツォ 1/43

 

 

 

トヨタ TS010

No7 ブラバム/片山右京/G・リース

モデル:イクソ 1/43

 

トヨタは勝ちたいレースでした。

ここで一緒に走るはずだった、故小川等さんの為にも。

2位の表彰台の関谷選の胸には遺影がしっかりと抱かれていました。

 

トヨタ TS010 1992 2nd

No33 PL・ラファネル/関谷正徳/K・アチソン

モデル:イクソ 1/43

 

 

 

 

【 1993年大会 】

Winner プジョー905

No3 ブラバム/ブシュー/エラリー

 

この年は、メーカーにそっぽを向かれたSWCはなんと行われませんでした。

つまりカテゴリー1(自然吸気3.5リットル)のマシンは事実上最後の年となりました。

新参入もある筈も無く、目立つのはプジョーが3台、トヨタが3台繰り出してきたくらいです。

 

ポールは、プジョーが取りましたがトヨタとは団子状態です。

レースが開始されると、やはりこの6台だけの戦いです。

しかし、じわじわとプジョーがレースを優位に進めます。

 

レースはそのまま進行してしまい最終的には1,2,3位を独占するプジョーの完勝でした。

 

マシンは徹底的に競争力の向上に力点がおかれ、905当初の美しいラインの面影はもうありません。

プジョーといえば、非常に美しいボディラインの初期型が印象にあります。

しかし、美しいだけでは勝負に勝つ事はできず、その形状はどんどん

カッコ悪くそして、着実にスピードを増して行きました。

勝負の為には仕方がない事なのかもしれません。

 

モデルの出来はまあまあです。

価格が手頃なので、合格点だと思います。

左右のホイルボルトの色がちゃんと変えてあるなど憎いところも表現されています。

(左が赤、右が青。メカが間違えないように?でしょう)

 

モデル:イクソ 1/43など

 

 

トヨタ TS010

No36 アーバイン/鈴木 利夫/関谷正徳

モデル:イクソ 1/43

 

原稿作成中です!

 

 

 

【 1994年大会 】

Winner ポルシェ962LM

No3 バルディ/ヘイウッド/ダルマス

 

この年からはまた、車両規定が見直されました。

プロトタイプのLMP1クラス、LMP2クラスと、市販車改造のLMGT1、LMGT2です。

この年の物議をかもし出したのが、このダウアー962LMです。

ポルシェは「公道バージョンが1台でも登録されていればOK」という抜け穴を通り、この926C以外の

何者でもないこのマシンを「市販車改造だ」と言い張ったのです。

主催者のACOも批判しますが、レギュレーションに抵触していないので出走を阻む事はできません。

 

予選では、一発の速さはやはり、軽くてパワーのあるLMP1です。

しかし、ダウアーも5位と不気味な位置にいます。

LMGTの利点は燃料タンクの大きさです。これで給油回数は大きく減るはずでした。

しかし、レースが始まると以外にトヨタの調子が好調です。

ダウアーも追い上げますがその差は縮まりません。

ブートセン組のダウアーは、タイヤトラブルで脱落です。

 

アーバイン組のサードトヨタが1位、ダルマス組のダウアーが2位で残り2時間。

日本車の2勝目は確実を思われました。

しかし、なんという事でしょう。

ギヤが入らなくなったトヨタはゆるゆるとコース上にストップです。

 

後は、ポルシェの思惑通り7年ぶり、13回目の優勝です。

サードトヨタのアーバインは修理後猛追し、2位を奪い返したのがせめてもの慰めでした。

モデルはPMA.ぱっと見は、まんま962ですが、よく見ると随分直線的なのが判ります。

なお、問題の1台だけ作成されたロードバージョンもPMAから発売されています。

モデル:PMA 1/43

 

3rd ポルシェ962LM

No3 ブートセン/D・サリバン/スタック

 

シェルカラーのダウアーポルシェ。個人的にはこのカラーが好きです。

88年も、シェルだぁーというカラーリングが存在しましたよね。

アンドレッティ軍団(ドライバー3人ともアンドレッティ。マリオ、マイケル、ジェフ)はどっちでしたっけ?

 

モデル:PMA 1/43

 

 

クライスラーバイパー

No40 アルヌー/ベル/バラス

 

ルマンおなじみのバイパーです。

意外に?速く、しばらくルマンに毎年登場することになります。

バノスと基本的な設計思想は同じです。

このカラーと反転したカラーリングも存在します。

フランスの老雄アルヌーがドライブしました。

 

モデル:PMA 1/43